ツアー&コンサート

V-Seriesに続きd&b KSLがグラストンベリー・フェスティバルを圧倒。

d&bラウドスピーカーがラストンベリーフェスティバルでこれまで以上にパワフルなその存在感をアピールすることになりました。The Acoustic Stageを賑わしてきたY- & V-Seriesに続き、今回、フェスティバルを訪れる何万人ものファンのためにKSLがThe Other Stageに導入されました。

1990年から今日までラストンベリーフェスティバルのPA システム賄ってきたこのフェスティバルのベテラン、Skan社がテーム・インパラ、ケミカル・ブラザーズ、クリスティーヌ・アンド・ザ・クイーンズを向かえるThe Other Stageにd&bのKSLシステムを選択しました。

常に高いサウンドクオリティを追求するフェスティバル

「ステージサイズも技術要件も年々グレードアップしています。そのために私たちも技術仕様やシステム要件をグレードアップしたんです」、と語るのはSkan社でシニアデザイナーを務めるマット・ビィッカーズ。

「『パンチが効いていて、引き締まった、クリーンなサウンド』、そんな評判をツアーでやって来たエンジニアたちから聞いていたんですよ。僕たちのチームも舞台裏でフェスティバルのような週末に仮設される大会場ではKSLがトップクオリティを保証する、一番安定した動作のシステムだっていう評判を耳にしていました」。

Skan社はメインハングとして20台、サイドハングとして18台、そして低域のために20台のSL-SUBをステージ下段のエッジに分配し垂直に(底面に立て)配置する実装計画を立てました。フィルには単独で中央にフライングされたV-Seriesアレイ、そして12台のJ12がアウトフィルとして構成されました。

正確なカバレッジ

ビィッカーズはこう語ります。「この規模のイベントではバリアラインはステージ下段のエッジから約5mの位置にくるんですよ。これはフライングされたアレイでカバーできる。ステージ下段のエッジにインフィルをレイアウトしなくても、高さ2.5mのステージからのサウンドを受けるための十分な距離が取れます。カバレッジが求められるエリアは奥行にして約120m、幅120mです。後に向かってほんの少しの傾斜が付いた割と平らな会場で、ステージの左右の傾きもほんの少しでした。

KSLシステムはものすごく安定したシステムです。すごい風が吹いてもね。生のサウンドが風でコースから外れてしまっても、ピックアップされている音調はすごく安定していて、しっかりコントロールが効いています」。マット・ビッカーズ氏、Skan社 PA担当

「でも、いつもちょっとしたサプライズはあるんですよ。今年はルイス・キャパルディだったんですけど。カバレッジの範囲を超えて、その横に、キャンプ場のエリアまでオーディエンスが集まってきて。ライセンス条件を守るためにSPLを少し犠牲にしなくちゃならなかったんですが、システムは軸外で、遠隔エリアまできれいにサウンドを届けなくてはなりませんでした」。

厳しい騒音規制

普通の屋外のイベント同様、他のステージのサウンドに影響を与えることがないように、またキャンプ場やエリア外の住宅地に騒音を漏らすことがないように、グラストンベリーには厳格な騒音規制が適用されています。

「数年前にThe Other StageのエリアのためにNoizCalcのファイルを作成していたんです。このフェスティバルは会場外の騒音がすごく厳しくて有名な場所ですからね。このファイルを作成することによって、天候や風の変化が一番難しいチャレンジだ、って言う僕たちの考えをしっかりと裏付けすることができました。KSLはすごく安定したシステムですよ。強風に見舞われてもね。これって、アレイが保証するフルレンジ指向性コントロールに深く関係があるんじゃないのかな?生の音がコースから外れてしまっても、ピックアップされているサウンドはすごく安定していて、しっかり制御されている。だから、客席はそんな気候の変化に煩わされることがなくなるんです。この軸外の応答に安定感を与えられることと、距離をしっかりカバーする均整の取れた音調が組み合わさって、ArrayProcessingを活用することで温度/湿度をしっかりと考えたスムースな調整をすることが可能になったんです」、とヴィッカーズ。

「今回初めて、客席に立っている吹き流しは、サウンドが四方八方に飛んでしまっていることではなくて、単に強風が来たことを知らせるだけになりました」。

The Acoustic Stageでは、De Brabant Sound社のトム・ド・ブラバントが機器レンタルパートナーであるSouthby ProductionsとともにV-Seriesソリューションを設計、実装する作業に取り組みました。

Accoustic Stageでの挑戦

「一番のチャレンジはとにかくテントです。このステージはグラストンベリーで2番目に大きいステージテントで、音響の観点から色々難しい条件が提示されるんです」。と語るド・ブラバント。「d&bのサポートを受けながら、ArrayProcessingを使ってすごく正確な設計を組んで、音の反射からのネガティブな影響を極力抑えることに成功しました」。

ド・ブラバントと彼のチームはd&b V-Seriesを両サイドに配置し、d&b B22-SUBで低域を確保し、Y-Seriesをフロントフィルに使用しました。これら全てをd&b D80 アンプが駆動し、DS10オーディオネットワークブリッジがネットワークを構成する実装です。

「大規模なショーが行われる。予算は締め付けられている。チェンジオーバーの時間はギリギリ」、続けるド・ブラバント。

「『パンチが効いていて、引き締まった、クリーンなサウンド』、そんな評判をツアーでイギリスを訪れるエンジニアたちから聞いていたんですよ。マット・ビッカーズ氏、Skan社 PA担当

「これまでにない最高のサウンド」

「でも、最終的にはツアーで訪れていたサウンドエンジニアたちから、ブッキング・エージェントから、プロジェクトマネージャーから、そして観客からすごくいいフィードバックがもらえました。Acoustic Stageでこれまでにない最高のサウンドだったって絶賛されましたよ」。

ビッカーズはこんな風にまとめてくれました。「自己満足っぽくならないように自分自身、システム、チームの仕事を褒めるのって難しいんですけど。訪れるバンドの70%が自分たちで事前に設定したコントロールデスクを持ち込んでくるんです。そのエンジニアたちが、最初の音が流れた瞬間に、求めていた音が出てきた、ってにんまりと笑顔を見せてくれるのってすごく嬉しいものですよ」。